屁理屈のひとつでも(v ヴィッセル神戸)
神戸は大変オーガナイズされた、質の高いチームだった。
何よりもボールの奪いどころが明確。名古屋の選手の止まったところを見逃さずにプレッシャーをかけ、イーブンになったボールをまた別の選手が回収する。
名古屋のプレッシャーに全く連動が見られなかったのに対して、「デザインされたプレッシャー」とはこういうものなのかもしれない。アジア最終予選のオージー戦の日本代表が近いかも。
小気味好い、見ていて気持ちの良い守備から短く速いパスの交換でチャンスを作っていった。
名古屋としては、完全にやり込められたイメージである。全てにおいて力負け。
ポルディ選手の番をしていたワシントン選手を外して和泉選手にしたら、すぐさまやられてしまった。ワシントン→和泉は守備と攻撃のトレードオフだから仕方ないにしろ、賭けにも負けた。
21年ぶりの6連敗とはベンゲル監督の翌年か。しかも、神戸はかつてのお得意さんじゃん。
屁理屈のひとつも言いたい。
神戸はパスをつなぐことが目的なのに対して、名古屋の目的は試合を支配すること。お互いその目的の先に得点なり勝利なりが有る。名古屋はより抽象的な概念を扱っている。そのためならショートパスだろうが放り込みだろうが関係ない。いま選手個々のイメージや確実にできることが「ショートパスをつなぐこと」であるだけ。
「次元が違うんだよ」と強がりたい。そんな理想を形にする時間はひたすら長い。そう信じたい。