敗れざる者たち( v 鹿島アントラーズ)
沢木耕太郎の「敗れざる者たち」に収録された榎本喜八のルポが大変印象に残っている。
4打数4安打でも不満、無安打でも納得できるバッティングができていれば満足していたという。
ボール支配率は60%を超え、ペナルティエリアへの侵入も多い。
特に後半は満足のいく内容だった。
だけど、負けてるんだよね。
驚きのシュートの少なさがそれを物語る。
「怖くないから回させておいてOK」という判断が鹿島側には有ったのかもしれない。
もしかしたら、風間監督にとって真の勝敗とは相手より多く得点することではなく、試合を支配している時間の長さなのかもしれない。
そういう意味では試合における勝敗から解放された存在である名古屋は今、「敗れざる者たち」である。
得点数における勝敗は、試合を支配した結果として付いてくるのに過ぎない。
(リーグカップで勝ったのでようやく結果はついてきたね。)